「お勝手」談義

恋愛太平記〈1〉
金井美恵子の「恋愛太平記」がとても大好きなんだから。。。
というわけで、


いろいろと書店をまわり探していたのだが、

どこにもなくて、ちょっと諦めかけていたのだが。。。
結局、アマゾる?ってことで、
アマゾンで買ってしまった。
谷崎潤一郎の「台所太平記」。

台所太平記 (中公文庫)

台所太平記 (中公文庫)

ついでにこれも。。。
邱永漢糸井重里 「お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ」






ところで、毎日、毎日、台所仕事をするようになってから、
というか、お勝手仕事をするようになってから、わかったこと。


これは、まったく責任のある、大変な仕事である。ということだ。
お勝手仕事よろしく、何事も、勝手気ままに自分の思う通りに
できるまでは、まだまだ長い時間がかかりそうだ。


元来、熱しやすく冷めやすい、飽きっぽい私が、
日に三度、お勝手に立ち、これをずーっと続けて行く事を思うと、
なんだか拷問にも近いな。
と思ってしまうのだ。


主婦(夫)は本当に偉大だ。


お勝手仕事には「ねっちりとした強さが必要だ」と
幸田文は言っている。
本当にその通りで、私のようにふわふわうわっついた心持ちで、
立ち向かっても、結局、いつまでたっても、
台所は私の中で「お勝手」にはならないのかもしれない。


いつまでたっても大根は千六本どころ十六本にもなりやしない。
食べることは生きることにつながるとても原始的な作業だ。
そんな責任のある仕事を担っているからには、
「ねっちりとした強さ」そして、自分に対する責任と自信が必要なのだろう。
口に入れていい物か悪い物かの判断がきちんとできるか。
これはとても大切なことだ。



しかし、まだまだひよっこの私は、たくさんのレシピ本に頼り、
判断をまかせ、お勝手どころか、レシピの作者に右往左往させられながら
お勝手に立っているのである。


そんな私なのだが、いまだに手に取れないレシピ本がある。
それは、向田邦子の「向田邦子の手料理 」である。 
  向田邦子の手料理 (講談社のお料理BOOK)
  





今の私には恐れ多くて手に取れないのだ。



紅白なますが、十六本から百六本くらいになったら、
もしかして、手に取り「お勝手」に使いこなせるかもしれない。